俺様キングと天然ちゃん

瀬成 side

「アンタって本当ムカつくっ!!!」

あ。今、気づいた。
コイツ、更綺璃奈は俺の事を「瀬成」と、呼んでない事に気づいた。

ずっと、「コイツコイツ」って呼んでいて絶対コイツは従おうとしないと悟った。


「アンタは王子様なんかじゃなぁいっ!!!」
王子様の仮面付けてるだけだし。

「可愛い」って俺が璃奈に言ったら……、予想通りに璃奈は……、
「はぁ?あたし、可愛くないんだけど?」
……と、無自覚だった。

初めて、俺の内面を見てくれる女に出会った。

人をちゃんと見ているけれど、自分の事に対しては、ちょー天然って言うのか、それとも鈍感って言えばいいのか分からいけれど、自分の事については分かっていない。

俺はこんな奴に恋をしてしまったのか…。
でも……、恋してしまった事はしょうがないのだから、俺は手に入れるまでとことん可愛がってやろう。この天然女を。

離してやらねぇよ。ぜってぇに。
俺のモンにするまでは。

自分の物じゃない??コイツは……璃奈は、俺のだよ。他の男が触ろうとしたら、モザイクかかるくらいにフルボッコにしてやる。触った男は即地獄行きだ。

でも……、璃奈の天然には疲れる。

璃奈には、早く気が付いて欲しい……。


本当に、この天然姫は大変な女だ……。





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