恋する手のひら
「どうりで張り切ってるわけだ。
あいつ頭悪いから、そんな話でもなきゃ進学できないもんな」
隣りで頷くサトシくんを見ながら私は苦笑い。
どういうわけかタケルと違って、サトシくんはバスケをやめた後、有名大学に現役で合格し、一流企業に就職したエリートだったりする。
「あ、あいつ上手い。
タケルのチームの7番」
不意にサトシくんがつぶやいた。
見なくても誰を指してるのか分かる。
だって、私はいつもその背番号を目で追っていたから。
「あいつ誰?
タケルの同級生?」
私は黙ったまま頷く。
そっか、サトシくんはずっと家に帰ってなかったから知らないんだ。
「タケルの親友の、…松浦秀平」
彼の名前を口にするだけで緊張する。
私の声は震えてないかな。
「タケルと違って派手さはないけど、ああいうやつがいるからタケルみたいなのが生きるんだよ。
いいなー。
俺も現役のとき、あいつみたいなパートナーが欲しかった」
サトシくんのようなバスケ経験者に褒められると、まるで自分のことみたいに嬉しい。
あいつ頭悪いから、そんな話でもなきゃ進学できないもんな」
隣りで頷くサトシくんを見ながら私は苦笑い。
どういうわけかタケルと違って、サトシくんはバスケをやめた後、有名大学に現役で合格し、一流企業に就職したエリートだったりする。
「あ、あいつ上手い。
タケルのチームの7番」
不意にサトシくんがつぶやいた。
見なくても誰を指してるのか分かる。
だって、私はいつもその背番号を目で追っていたから。
「あいつ誰?
タケルの同級生?」
私は黙ったまま頷く。
そっか、サトシくんはずっと家に帰ってなかったから知らないんだ。
「タケルの親友の、…松浦秀平」
彼の名前を口にするだけで緊張する。
私の声は震えてないかな。
「タケルと違って派手さはないけど、ああいうやつがいるからタケルみたいなのが生きるんだよ。
いいなー。
俺も現役のとき、あいつみたいなパートナーが欲しかった」
サトシくんのようなバスケ経験者に褒められると、まるで自分のことみたいに嬉しい。