恋する手のひら
家に帰ると、玄関に私より一回り大きいスニーカーがあった。
聞かなくても誰のか分かる。
「あんたどこ行ってたのよ。
タケルくん来てるわよ」
私が帰ったのに気付いたお母さんが、キッチンから声を掛ける。
「うん」
私はそのまま二階の自分の部屋へ向かう。
ドアを開けると、雑誌を手にしていたタケルが私に目を向けた。
「よっ」
お母さんもタケルのことは良く知ってるから、簡単に部屋に上げてしまう。
一応、思春期の女の子の部屋なんだけどな。
お気に入りのクッションを抱えながら雑誌を読む姿が何だか微笑ましい。
「───今日はお疲れ様」
ずっと目標にしてたインターハイにキャプテンとして出場して、しかもチームをベスト8に導いたタケル。
かけたい言葉はたくさんあるはずなのに、どこに行ってたのか聞かれるのが怖くて、そう言うので精一杯だった。
聞かなくても誰のか分かる。
「あんたどこ行ってたのよ。
タケルくん来てるわよ」
私が帰ったのに気付いたお母さんが、キッチンから声を掛ける。
「うん」
私はそのまま二階の自分の部屋へ向かう。
ドアを開けると、雑誌を手にしていたタケルが私に目を向けた。
「よっ」
お母さんもタケルのことは良く知ってるから、簡単に部屋に上げてしまう。
一応、思春期の女の子の部屋なんだけどな。
お気に入りのクッションを抱えながら雑誌を読む姿が何だか微笑ましい。
「───今日はお疲れ様」
ずっと目標にしてたインターハイにキャプテンとして出場して、しかもチームをベスト8に導いたタケル。
かけたい言葉はたくさんあるはずなのに、どこに行ってたのか聞かれるのが怖くて、そう言うので精一杯だった。