恋する手のひら
「点検って数のチェックだけでいいのかな?
それとも不良品がないかどうかも調べるべき?」
私が秀平を見下ろすと、彼は脚立は押さえているものの視線は明後日の方向を向いている。
「秀平ってば、どこ見てるの?
ちゃんと手伝ってよ」
そう言うと秀平はムッとして私を見たかと思うと、
「どこ見てんのって、お前…。
そんな格好で脚立上んなよ。
目のやり場に困る」
また目を逸らした。
その瞬間気付く。
まずい!
私、今スカートだったんだ!
「やだ!
秀平、見た?!」
慌ててスカートの裾を押さえる私。
「バカ、実果。
ちゃんと掴まってないと…」
不安定な脚立は途端にぐらつき始め、私は足を滑らせる。
「きゃあっ!」
慌ててパイプを掴んでしまったために重いパイプのバランスが崩れる。
脚立から落ちた私は、秀平に抱き止められつつ、落ちてくるパイプから庇ってもらう形になってしまった。
それとも不良品がないかどうかも調べるべき?」
私が秀平を見下ろすと、彼は脚立は押さえているものの視線は明後日の方向を向いている。
「秀平ってば、どこ見てるの?
ちゃんと手伝ってよ」
そう言うと秀平はムッとして私を見たかと思うと、
「どこ見てんのって、お前…。
そんな格好で脚立上んなよ。
目のやり場に困る」
また目を逸らした。
その瞬間気付く。
まずい!
私、今スカートだったんだ!
「やだ!
秀平、見た?!」
慌ててスカートの裾を押さえる私。
「バカ、実果。
ちゃんと掴まってないと…」
不安定な脚立は途端にぐらつき始め、私は足を滑らせる。
「きゃあっ!」
慌ててパイプを掴んでしまったために重いパイプのバランスが崩れる。
脚立から落ちた私は、秀平に抱き止められつつ、落ちてくるパイプから庇ってもらう形になってしまった。