恋する手のひら
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「───で。
ずっとお前の側にいる、なんてカッコつけてたのは誰だったかな」
私は手にしていたビニール袋を机の上に置きながらため息混じりに言った。
「…」
私の言葉に、タケルは罰が悪そうに布団から目だけ出す。
あんなこと言ったくせに、翌日タケルは風邪でお休み。
格好いいこと言ったくせに、格好付かないのが全くタケルらしい。
昨日の私のドキドキを返して欲しいくらいだ。
私は帰り道にコンビニでタケルの好物をたくさん買い込み、お見舞いに来ていた。
「最近色々あって、疲れが出たみたいで…」
タケルはごにょごにょ言いながら布団に潜り込む。
でもタケルが熱を出して学校を休むなんて、本当に珍しい。
ごめんね、タケル。
疲れさせちゃったのはきっと私のせいだね。
本当は謝りたいのに、素直になれない私はビニール袋からお見舞いのプリンを取り出して言う。
「そんなに体調悪いなら、タケルのプリンは持ち帰っちゃお」
その瞬間タケルは布団から飛び起きて、
「ちょっと待った!」
私の手からプリンを奪ったもんだから、私は笑ってしまった。
「───で。
ずっとお前の側にいる、なんてカッコつけてたのは誰だったかな」
私は手にしていたビニール袋を机の上に置きながらため息混じりに言った。
「…」
私の言葉に、タケルは罰が悪そうに布団から目だけ出す。
あんなこと言ったくせに、翌日タケルは風邪でお休み。
格好いいこと言ったくせに、格好付かないのが全くタケルらしい。
昨日の私のドキドキを返して欲しいくらいだ。
私は帰り道にコンビニでタケルの好物をたくさん買い込み、お見舞いに来ていた。
「最近色々あって、疲れが出たみたいで…」
タケルはごにょごにょ言いながら布団に潜り込む。
でもタケルが熱を出して学校を休むなんて、本当に珍しい。
ごめんね、タケル。
疲れさせちゃったのはきっと私のせいだね。
本当は謝りたいのに、素直になれない私はビニール袋からお見舞いのプリンを取り出して言う。
「そんなに体調悪いなら、タケルのプリンは持ち帰っちゃお」
その瞬間タケルは布団から飛び起きて、
「ちょっと待った!」
私の手からプリンを奪ったもんだから、私は笑ってしまった。