恋する手のひら
戻った記憶 (秀平side )
「これどう?」
希美の声に俺は振り返り、彼女が指差すピアスに目をやった。
「ああ。
似合いそう」
来週は希美の誕生日。
プレゼントに何が欲しいか聞いたところ、好きなブランドで選びたいと言われ、俺は彼女とショップに来ていた。
「あ、見て秀平」
彼女が指差したショーケースの中には、どこかで見たことのあるネックレスが飾られていた。
「シンプルだけど、すごくかわいい」
どこで見たかすぐに思い出し、俺は言葉を失う。
そのハート型のネックレスは、実果がしてたのと同じだった。
好きなやつからもらったのかと聞いたとき、実果は何か言いたげな様子で、悲しそうに頷いたっけ。
タケルと両思いになった今、もう悲しそうな顔はしていないんだろうか。
実果のことを思うと、正直今も胸が痛い。
「秀平…?」
黙り込んだ俺を不思議に思ったのか、希美が俺の顔を覗き込んだ。
希美の声に俺は振り返り、彼女が指差すピアスに目をやった。
「ああ。
似合いそう」
来週は希美の誕生日。
プレゼントに何が欲しいか聞いたところ、好きなブランドで選びたいと言われ、俺は彼女とショップに来ていた。
「あ、見て秀平」
彼女が指差したショーケースの中には、どこかで見たことのあるネックレスが飾られていた。
「シンプルだけど、すごくかわいい」
どこで見たかすぐに思い出し、俺は言葉を失う。
そのハート型のネックレスは、実果がしてたのと同じだった。
好きなやつからもらったのかと聞いたとき、実果は何か言いたげな様子で、悲しそうに頷いたっけ。
タケルと両思いになった今、もう悲しそうな顔はしていないんだろうか。
実果のことを思うと、正直今も胸が痛い。
「秀平…?」
黙り込んだ俺を不思議に思ったのか、希美が俺の顔を覗き込んだ。