薬指のダイヤ

「は…??」

母さんが

死んだ??

「何言ってんだよ」

『今日の朝…

いっちまったよ。』

快晴の空とは真逆の

最悪の知らせ。

「すぐ行く」

そう言ってあたしは

急いで病院へと向かった。


いつも強がって

母さんには最悪な思いしか

させられなかった。

なんのお礼も言えなかった。

なのに…。

「なんでだよっ」

とにかくあたしは

無我夢中で走って。

「母さん‼」

そう言って病室へはいると

ベッドに横たわる

やせ細った

母親がいた。

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