薬指のダイヤ

「暴螺っ…」

勢いよく走りすぎたせいで

息が乱れる。

「よぉ…。榛原」

「何…たくらんでんだよ‼」

乱される心。

それでもあたしは

大声で暴螺に問いかける。

「別…に??」

何かを考えているような

そんな笑みであたしを見る。

「あたしらを…

倒しに来たのか??」

同じ立ち位置に居る組を

倒したくなるのは当然だ。

だけど・・・

こいつらは半端じゃねぇ力を

持っている。

「倒すために

全国に組…広げてんだろ??」

そうじゃなきゃ…

ここまでする必要性が

何もないんだっ。

「違う…けど??」

「は???」

違う…??

じゃあ、一体何が目的??

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