薬指のダイヤ

そう言ってあたしとユウが

普通に話してんのに

櫂兎は泣きやまない。

「なんでユウはそんなに普通なの!?

俺、璃麻が…璃麻がっ…

死ぬかと思ったんだぞ!?」

「うるせぇなぁ…。

璃麻がそんな簡単に

死ぬわけねぇだろ??

俺は璃麻の事信じてたよ」

「ありがと、ユウ」

実際はたぶんユウも

心配だったんだと思う。

さっき頭をなでる手が

かすかに震えていたから。

「ごめんな??2人とも。

心配かけちまって」

そう言った時入ってきたのは

「…目覚ましたのか??榛原」

……暴螺だった。

「おう‼お前のせいで

散々だったよ‼‼」

そう明るく言うのに対し

暴螺の表情が暗かった。

「どうしたんだよ?」

「ちょっと…話せるか??」
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