薬指のダイヤ

「気持ち悪…」

あたしはそう言って

その場にうずくまった。

「おい??大丈夫か??」

「飲みすぎなんだよ、璃麻」

「吐く…」

そんな言葉を口にした時

2人の血相が変わった。

「や…やめろ‼‼今トイレ連れてってやる‼」

「我慢してよ??すぐつくから」

うえぇ……。

気持ち悪ぅ…。

初めてだ。こんなん。

「早く」

「わかってるって‼‼」

そう言って入ったのは

近くのデパートのトイレ。

そこであたしは

思いっきり吐いた。

「あぁ~スッキリ。」

「そりゃぁな…。

おかげで俺らの酒の酔い、

思いっきり覚めちまったわ」

「まぁ…ここに来るまで

吐かなかっただけいいよね」

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