薬指のダイヤ
でも…
実感のないのは俺だけみたいで
「ユウ??今日何食べる??」
って璃麻がキッチンに立って
俺に聞く。
「璃麻が食べたい」
そう言って冗談言うと
俺の方にやってきて
「あたし??」
「ぇ??」
「あたしが食べたいの??」
そう言って意地悪く
俺に聞いてくる。
璃麻から漂う
ちょっと甘めの柑橘系のにおいは
俺の鼻を刺激する。
「無理だったらいい」
な~んて拗ねちゃう俺。
まるで…
小学生みたいだよな。
でも璃麻は俺の反応を楽しむかのように
いつも俺で遊ぶ。
「いいよ」
「はぇ??」
「あたしの事、食べてもいいよ」