薬指のダイヤ

だるい


「だーり。」

あたしのこんな言葉とは裏腹に

クラスは大盛り上がり。

何がそんなに楽しいんだっつーの‼‼

修学旅行なんて。

たかが旅行だろ??

いつだって行けんじゃねぇか。

「どこ行くんだよ??旅行って」

「んー??北海道だったかな??」

あ――。

もっとだるい。

ってか、飛行機じゃん。

あ――。

だるいだるい、

そんな中聞こえた声。

「ユウと櫂兎は

誰とまわんのっ??」

ってクラスメイトが聞いてる。

何、ヘラヘラ笑ってんだよ。

見てるだけでウザいっつーの。

「ダメだよ??

こいつらはもう、先約入ってんの。」

そう言ってあたしが

2人を引っ張る。

「「え??」」

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