薬指のダイヤ
「馬鹿だと…??」
「あぁ。そうだ。
何でお前は道を間違えた??
お前は俺たちの子供だ。
おとなしくしてくれないと困る」
母親も
面倒だ…とでも言いたいような顔で
あたしを見ている。
「馬鹿なのはどっちだよ‼‼
あたしの事見捨てたくせに‼‼
家にまで入ってきてさ
なんなわけ!?
お前らのせいであたしはっ…あたしはっ…」
「お前は俺たちの言うことを
聞けばいいだけだ」
「お前らのいいなりになんか…。
ぜってぇなんねぇよ‼
さっさと消えろよ‼
お前らの存在自体…。うぜぇよ‼」
自分をコントロールなんて
そんなこと出来なくて。
あたしは両親を
無理やり家から出した。
「また家まできてみろ。
警察に虐待ッつって訴えてやるよ」
そう言ってあたしは
玄関のカギを閉めて
家に入った。