薬指のダイヤ
あたしが呆然と立ち尽くす中で
仲間たちは
どんどんと
林道の黒い車へと運ばれていく。
「どこに連れてく気だよ!?」
「俺らの倉庫。
お前が俺らの願いどおり動いてくれれば
何もしねぇよ。
必要最低限の生活は
させてやる」
……。
あたしが…。
あたしが動けば
仲間は助かる。
「本当だな??」
「あ??」
「本当に・・・。
あたしが動くのなら
仲間助けてくれんだな??」
「あぁ…。約束してやる」
「じゃあ…。
条件は何なんだよ??」
こう言った時
林道の口から出た言葉は…。