薬指のダイヤ

キズナ


林道の前に立って

あたしらの目つきが変わる。

「悪いな、林道。

あたしはやっぱりあっちから…

抜ける気はないよ」

「んだと??」

「元々ここは…

あんたが築いてきた組だろ??

そんな中にいまさら…

新しい仲間入れようとか

考えてんじゃねぇよ」

「は??」

仲間は…

そんな軽いもんじゃないだろ??

「あたしは…

あたしを愛してくれる人があそこにいる。

なのにそいつのもとから

離れるなんてできない。

親からの愛なんて

もらったことないけどさ。

あたしはやっぱり

仲間を大切にしたいんだよ」

「榛原??何言ってんだよ・・」

何故か林道が

苦しそうな表情になる。

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