言ノ葉戯レ


「名は。何と言う?」




「あ……み、澪(みお)…です…」




「澪…。いい名だな」




男は澪に視線を向けることはなく、空を見たまま紫煙を吐いた。




「俺は……小紅(こべに)、だ」




「小…紅さん…?」




「何だ…?名前がおかしいか?」




小紅は笑いの含んだ口調で澪に問いかける。
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