先輩の妹

「おもしろくありません。」

なかなか止まらない椎の暴走に俺は冷静を保とうとした。

「…なんでそんなむすっとしてるの?

こんな可愛い子後ろに乗ってるんだからもっと嬉しい顔しなさいよ」

「…は?」

コイツ……本当に南都先輩の妹なのか?

敬語も使わなければ自信過剰だ。

まぁその顔は確かに万人が可愛いと認める美しさがあるのだろうが。

真面目で信頼の大きい南都先輩とは結び付かない。

「あ、そこ右ね」

「はいはい…って南都先輩の家ってこっちじゃないだろ?」

「あはっバレた?

寄りたいところがあるの。

いいでしょ?覗き屋さーん」

「……」

こいつはいつまで覗き覗きと言うのだろう。

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