先輩の妹
「南都先輩と似てるの?」
「うーん、顔はどっちも美形だけど
椎ちゃんは性格結構ギャップあるなー」
2人の会話を聞きながら俺は昨日のことを思い返す。
…なんと言うかこうやって考え返すと昨日の帰り道は不思議な空間だった。
朝には俺を睨んでいた人に放課後には笑顔を向けられて
その人を何故か自転車の後ろに乗せてクレープを食べて…。
もともとは椎も椎で不思議だった。
というか椎が不思議なのか。
怒ってみたり笑ってみたり優しくなったり自信家になったり…
俺も俺でそんな奇妙な関係と状況を受け入れていてなんだか変だった。
「…まぁ状況的にながされるしかなかったんだけど…」
「ん?たか、何か言った?」
「いや、なんでもない」