先輩の妹


「どうするも何も、…たかと一緒にいたいなぁって」

椎は照れたように頬を赤らめ上目遣いで小さく微笑む。

普通の男子諸君はこの表情はたまらないはず。

しかし…俺は騙されない。

「嘘つくな。帰りのアシがほしいんだろ」

俺はそういってデコピンをかました。

バチっといい音が響く。

「いたっ!…………なんでバレたの」

「バレバレだよ。俺にそんな顔しても無駄なの」

「ちっ。そこはドキッとしてコロッといくとこなのに。」

「残念でした、俺はひっかかりません。まだまだだな」

「…むかつく!でも私のアシになったことには変わりないんだからね」

「俺にだって断る権利あるだろ」

「ないもん。たかは私に振り回されてればいいの」

ムキになった椎はとんでもないことを言い出した。
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