先輩の妹
「…なんて女だ、お前」
まさかの発言に呆気にとられていると、そんな様子を見て椎は得意気に笑った。
南都先輩からの話で少しはけなげで可愛いところもあるように思っていたが、
現時点で俺は完全にこの女に振り回されている気がする。
ということはこの先もなんだかんだで振り回されるのか?
まったくもってけなげでも可愛くもない!
「まー、早速明日からみたいなんで!宜しくお願いしまーす」
椎の高らかで綺麗な声が俺の中で最悪に響いた。
聞きなれない敬語で余計耳に残る。