先輩の妹


「…この前、一目惚れしたんだ、その…付き合ってほしくて」


小松が普段より少し声をはって言った。

「……」

なかなか答えないその一年生によってその場の緊張感が続いた。

こちらからは小松の強ばった表情しか見られなくて

一年生の小さくそれでもしゃんとした背筋が雰囲気をくずさない。

俺と加賀はなんとなくその場ので一年生の答えを待っている。


「…ごめんなさい。付き合うことはできません。」



するっと綺麗な声だった。
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