その瞬間から、君を。
「ずっと離れないよって言ってたじゃねーかよ」
椿ねーちゃんは高1。
餓鬼の俺をからかって言っていたのかもしれない。
それでも、その事を考えないくらい椿ねーちゃんのことが好きだった。
それが人生で初めての初恋で、失恋だった。
「椿ねーちゃんなんかだいっきらいだ!」
駄々をこねるというのが子供だと思っていた俺はわざと椿ねーちゃんを突き放した。
今でも椿ねーちゃんの傷ついたような、あの顔が忘れられない。