冬色の後悔─大好きな、あなたへ─

「お母さんごめん!!!!もうご飯食べていく時間ないや!!!!行ってきます!」


「はいは~い♪いってらっしゃい☆」


急いでローファーを履いて外にでると、伊織が自転車にもたれかかって腕組みをしながらこちらを睨んでいる。


「.......遅い」


「ご、ごめん.......なさい」


いつものことながら怖い.......


「大体お前はなぁ.......起きるのが遅すぎるんだよ.......」


伊織は、ぶつぶつ小言を言いながら自転車を出している。


あ、ご飯食べていく時間なかったんだ.......


今日の四時間目はお葬式だな.......


さよなら、お母さん、お父さん、伊織.......


その傍らで、呑気なことを考えてる私。


うちの高校は、自転車で15分の所にあって、8時20分までに校門に入ればセーフだから、時間はまだ大丈夫(多分)だけど、ご飯.......(泣)
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