対バカップル奮闘記【短編・完】
ある日。
あ、あれはモモちゃんや。
ある日街を歩いていたら前から見知った顔の女の子が歩いてきた。
モモちゃんは、親友の裕之(ひろゆき)の妹で、確か……高1やったと思う。
正確には覚えてへんのやけど。
なんやら、めっちゃ目つきの悪い男と一緒に歩いてる。
…あれは、声をかけるべきなんか?
俺、実はモモちゃんが苦手やったりする。
見た目はかなり可愛い女の子やのに、喋ると気が強くて敵わへん。
声をかけるかどうか迷ってたら、モモちゃんと目があってしもた。
「恵介(けいすけ)くんやん!!」
A〇Bのマイナーなメンバーよりは断然可愛い笑顔を振り撒きながら、手を振って近付いてきた。