~皇室の花嫁~甘い夜だけ昔の二人に戻れる

『おにちゃんばっかり苦しませちゃってごめんね。』

私からも抱きしめた。お兄ちゃんの声が少し震えていたから。

ううん。それは言い訳。

心細い宮廷の生活で、自分を心から愛してくれる存在を見つけた。

その安心感で満ち溢れていた。

『映……もとめてもいいか?』

両肩を真正面からつかまれ、目が合う。

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