guard&search~幕末転生~


土方の呼び出しに幹部は、土方の部屋に向かう。


部屋をあけると、悠々と煙草を吸う紅妃がいた。


「ってッ!!おい!!」


「あ…お帰り。

遅かったな」


紅妃はチラリと振り向いき、携帯灰皿に煙草を揉み消した。

「遅かったな。じゃねぇよ!

…マルボロじゃねぇか。

一本くれ」

「メンソールだぞ?

ん。

ほれ、火」


紅妃は煙草とジッポを土方に投げ、土方は受け取ると一本出して吸い始めた。


「良いジッポじゃねぇか…

灰皿も貸してくれ」


「話し逸れてねぇ?」

「ってか、未来の物吸うなよ…」

「煙ッ!!」

3馬鹿は思わずツッコんだ。


「沖田、ほれ」

紅妃は沖田に黒い袋を投げた。
ガサッ

投げられた袋を覗き、沖田は目を見開く。

その中身は…


「チョコレートファミリーパックウウゥ!!!!!」


沖田の歓喜の悲鳴が響き渡る。

「土産だ。

皆で食え…」
「ありゅがとうございましゅ!」


紅妃の言葉を遮りながら、はしゃぐ沖田の口には既にチョコレートが収まっていた。


「俺達には!?」

「無いぉ」


3馬鹿の問いに、沖田は口をモゴモゴさせ袋を抱きしめた。


涙目の原田に、沖田はため息をつき、しぶしぶ一つ渡した。


「皆、一個だけですよ…」


土方以外の全員に、一つ配ると今度こそ袋を抱きしめた。

減った中身をあまりに寂しく抱える沖田に、紅妃は先ほど手に入れた団子もあげると、沖田はニコニコと嬉しそうに笑った。


「で、話しを戻しますが…


紅妃さんの入隊は大丈夫ですが、役職はどうしましょうか…」

山南は、本題に入った。






< 108 / 148 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop