guard&search~幕末転生~
土方の呼び出しに幹部は、土方の部屋に向かう。
部屋をあけると、悠々と煙草を吸う紅妃がいた。
「ってッ!!おい!!」
「あ…お帰り。
遅かったな」
紅妃はチラリと振り向いき、携帯灰皿に煙草を揉み消した。
「遅かったな。じゃねぇよ!
…マルボロじゃねぇか。
一本くれ」
「メンソールだぞ?
ん。
ほれ、火」
紅妃は煙草とジッポを土方に投げ、土方は受け取ると一本出して吸い始めた。
「良いジッポじゃねぇか…
灰皿も貸してくれ」
「話し逸れてねぇ?」
「ってか、未来の物吸うなよ…」
「煙ッ!!」
3馬鹿は思わずツッコんだ。
「沖田、ほれ」
紅妃は沖田に黒い袋を投げた。
ガサッ
投げられた袋を覗き、沖田は目を見開く。
その中身は…
「チョコレートファミリーパックウウゥ!!!!!」
沖田の歓喜の悲鳴が響き渡る。
「土産だ。
皆で食え…」
「ありゅがとうございましゅ!」
紅妃の言葉を遮りながら、はしゃぐ沖田の口には既にチョコレートが収まっていた。
「俺達には!?」
「無いぉ」
3馬鹿の問いに、沖田は口をモゴモゴさせ袋を抱きしめた。
涙目の原田に、沖田はため息をつき、しぶしぶ一つ渡した。
「皆、一個だけですよ…」
土方以外の全員に、一つ配ると今度こそ袋を抱きしめた。
減った中身をあまりに寂しく抱える沖田に、紅妃は先ほど手に入れた団子もあげると、沖田はニコニコと嬉しそうに笑った。
「で、話しを戻しますが…
紅妃さんの入隊は大丈夫ですが、役職はどうしましょうか…」
山南は、本題に入った。