guard&search~幕末転生~
「お前は…
女か?」
「………」
「………」
あまりにも予想外過ぎて、沈黙したまま見つめあってしまう。
確かに全身黒付くめな格好だか…
確かに胸も潰してあるが…
何故そこ?
「…あ、あぁ。うん…
女だ…」
「そうか…
…一目惚れって信じるか?」
「は?」
思わずまじまじと見返すと、彼はそっぽを向き赤くなる。
「…あ、あるんじゃない?」
そう言うと、彼は嬉しそうにこちらを向き、微笑みながら爆弾発言をした。
「俺は…
お前に惚れたみたいだ」
「はぁ!?
死に際でふざけんなよ!?」
「ふざけてなどおらぬ」
そう言うと、彼は私の唇にキスをした。
「来世で会えたらいいな…」
フッと笑い、満足したように光になって彼は消えた。
俗に言う、やり逃げ。
「ぎゃぁぁあああ!!」
男前な悲鳴を上げていると、仕事が一段落したためか、私はまた闇に吸い込まれた。