guard&search~幕末転生~
「じゃあ、早めに頼むぜ。
人を待たせてんだよ」
「フフ…
了解した。
こちらも、用があるんだ…
お前を待ってる男に…な」
今まで以上に悪どい笑みを浮かべ、そいつは手を伸ばす。
「てめぇッ!!」
「『我は神の使い。神は、お前達に辛く、苦しい運命を与えた。神の慈悲にて、死の痛みに安らぎと、来世の幸せを約束する』」
そいつが、言った用にいきり立ち、威嚇しようとした時、やつの最後の言葉が脳を駆け巡り地面に崩れ落ちる。
「あぁぁあぁあぁああッ!!」
俺の頭ん中に閃光が走り、次々と記憶が甦った。
足りないもの。
己自身の全て。
「お早う。
鬼の副長、土方歳三?」
ゆっくり立ち上がり、黒付くめのやつを見て、やっとそいつが信用できる理由を理解した。
何せそいつは…
「おぅ。やっと目覚めたぜ。
…死に際以来だな
神の使いよぉ」
ニヤリと笑うと、そいつも笑い頷く。
全く、さっぱりしたぜ。
感謝する。