guard&search~幕末転生~
「俺…
ずっと、何か足りなくて…
何しても違うなって思った…
こんな気持ちで仕事したらすぐ止めちゃいそうでさ…」
「「………」」
平助は寂しそうに笑って言うが、俺も新八も同じ思いだった。
いや、今でも思ってる。
「左之やぱっつぁんといると、すげぇ楽しいんだけど…
一人になると泣き出しそうなくらい寂しくなる。
心が…さ、
足りない、足りないって泣くんだ…
だから、しばらくバイトして…何か探そうかなって」
にかっと平助は笑って、自分の気持ちに向き合っている。
大人になったな…
「そっか!
偉いなー平助は…
俺何か誤魔化し、誤魔化しだぜ…」
「ぱっつぁん…」
新八も寂しそうに笑う。
初めて新八の気持ちを聞いた平助はびっくりする。
「新八だけじゃねぇ。
俺だってそうだ。
平助は、やりたいようにやれ!応援する!!」
バシッと、平助の背中に気合いを入れてやると、涙目になりながら「痛いよ!左之!!!」と怒った。
「しかし…
平助も何てなぁ…
左之も俺もそうだが…
いったい何の因果か教えてほしいくらいだな…」
新八は夜空を見上げながら呟いた。
「教えてやろうか?」