guard&search~幕末転生~
~永倉新八視点~
突然、後ろから声がした。
俺たちがバッと振り向くと、3人が立っていた。
俺と左之が少し前に進み様子を見る。
気配がしなかったぞ…
「何を教えてくれるんだ…?」
俺が聞くと真ん中の黒付くめのやつが楽しげ笑った。
「知りたいんだろう?
己の因果を…」
クスリと笑うが、目が笑ってない。
その様子に左之がいきり立つ。
「なんだお前はッ!!」
「左之!」
左之を止めもう一度、やつを見る。
…?
俺はこいつを知っている…
「あんた…
どっかで会ったか…?」
「ぱっつぁん!
何こんな時に口説いてんだよ!?」
俺の一言に平助がツッコミを入れると、そいつは楽しそうにクスクス笑う。
「さすが、『永倉新八』だな…」
「ッ!!」
どうして名前を知って…
「…あんまりからかったるなや~
あんさん、ただの不審者やで」
「山崎君の言う通りですよ?
面白…いえ、ほとほどにしないと可哀想ですよ」
「山南はん…あんさん今…」
山南と呼ばれた人、今面白いって言う気だったな…
「そうだな…
からかって悪かった。
で、本題だが…
お前達、己の因果を知りたいか?」
こいつは…知っているのか…
俺は知りたい。
いきなり表れたやつだが…
信じられる目をしている。
俺は、左之と平助を見ると、2人も頷いた。
「…
知っているなら、教えてくれ。
この虚しさの訳を…」