guard&search~幕末転生~
「山崎ー!!
お前、感動的な雰囲気壊すなよ!!」
左之が叫び、
「山南さん!!!
笑顔でひどい事言わないでくださいよ!!!」
ぱっつぁんも叫び、
「最悪まで言わなくても…」
俺は、別の意味で泣きそう。
あれ…目から汗が…
「ま、ええやないですか~
わいの事も思い出してくれて嬉しいわ~」
「おや、それは悪かったねぇ、久しぶりですね、3人とも」
二人は嬉しそうに優しく笑う。
黒付くめの人は何か考え込んでいる。
「ねぇ、神の使いさん、
どうしたの…?」
あまりの真剣さに、声を掛けるのがちょっと怖い。
「ん?
あぁ。
お前達、『誠屋』に行くって言ってたな?」
「おぅ。
平助の祝いに行こうかなってな」
「…
もしかして?」
左之が返事をすると、ぱっつぁんは何か思い当たったらしい。
「え?えぇ?
何?なぁにー!?」
俺は良くわからん。
教えてと使いさんを見ると、フフ…と笑った。
き、綺麗だ。
思わず顔が熱くなる。
「私達も行こう」
そう言ってスタスタと、先に歩き出す。
山崎君は「ちょっちょお!」と慌てて追いかけ、山南さんはニコニコとゆったり歩き出す。
「「行こう!平助」」
左之とぱっつぁんが背中をパンっと叩き促す。
「うん!」
また、楽しい日が来る予感に、走って追いかけた。