guard&search~幕末転生~
俺の質問をスルーして、黒付くめの青年が質問した。
「…
そうだ…」
黒付くめの青年を見ると、ドキッと心臓が高鳴る。
ッ!!
なんだ?この高鳴るものは!!?
「斎藤一。
お前は、今の生に満たされているか?」
「…」
不可思議な質問だ。
突然知らない男達に何故こんな質問をされる?
…知らない…はずだ。
だが…木刀の二人を見た時懐かしい気持ちになる。
「何を…知っている?」
今の自分の心が戸惑い、黒付くめの青年を見ると、青年はニヤリと笑う。
「お前の足りない全てを」
ッ!!
足りない全て。
よく解らない男達に、何故か信じろと俺の直感が言っている。
「…
分かった。
ならば、教えてくれ。
足りない全てを…」
俺が決意を込めて言うと、青年は手を伸ばした。
「…
了承した。
満たすがいい。
『我は神の使い。神は、お前達に辛く、苦しい運命を与えた。神の慈悲にて、死の痛みに安らぎと、来世の幸せを約束する』」