guard&search~幕末転生~
引っ越しの嵐
ガチャガチャ…
「なぁ、灰皿テーブルに置いていいか?」
土方が、半袖にハチマキをして引っ越しの最中に、灰皿片手に誰とも無しに声をかけた。
集まった次の日、土方、山南、沖田、山崎、斎藤、藤堂、井上は引っ越ししていた。
原田、永倉は、さすがに挨拶は必要との事で遅れてくるらしい。
朝も早くから、7人は奮闘していた。
「だから、言ってるじゃないですか~
リビング禁煙だょ!!
ね、山南さん~」
「そうですね、総司。
遠慮なさい。土方君?」
2人は黒いオーラを漂わせ、作業のイライラが駄々漏れだった。
土方は、逆らうのはマズイと理解し台所に向かう。
「チッ、仕方ねぇな…
台所で「土方君?何が仕方ないのかな?」…いや…
何でもねぇかな…?」
台所の主と化した井上に、優しく微笑みかけられ、土方はスゴスゴと、ベランダに向かった。
「…やるせねぇな…」
黄昏ながら、ゆったりと紫煙を燻らせた。