guard&search~幕末転生~
紅妃が居なくなって、3時間。
道場では、今だに斎藤が沖田と山崎に追われていた。
「あはは!一君!
そろそろ負けてくださいよ~」
「待たんかい!斎藤はん!」
「………断る」
キンッ!!だの、ガスッ!!だの木刀にはあり得ない音を立てながら斎藤は飄々と戦う。
「元気だね~」
「いや…源さんそりゃないぜ。
かれこれ3時間やっていんぜ」
「左之の言う通りだよ…
そろそろ止めないと…」
「じゃあそんな事言うなら、平助逝けよ」
「字がちげぇよ…新八」
思わず土方がツッコミをしてしまう。
「確かに、この状況は何なんだ?」
「何って、一君が紅妃の下着姿の時に襲ったって、総司と烝君が怒って3時間も追いかけてるんだよ」
「…ふーん。
大変だな」
いきなり交ざった声に気付かなかった藤堂は平然と答えたが、あまりにも誇張された内容に、後ろが薄ら寒く感じる。
「「「………
キャーーーーー!!!!????」」」
ゆっくり振り向いくと、真っ黒なオーラを纏った紅妃がいた。
軽く恐怖映像の様で、3馬鹿が悲鳴を上げ、全員が紅妃帰還に気がついた。