guard&search~幕末転生~
「…乙女か?」
紅妃の真顔でツッコミを入れると、立ち上がって今だに追いかけてる山崎達に近く。
「山崎ーーー!!!」
「はぁいいぃ!!!」
ピシッと山崎達が動きを止めて見れば、ニコリと優しい笑顔の紅妃がいた。
「随分な話しになっているな?
山崎?」
「すんませーん!!!」
山崎は、紅妃にスライディング土下座をかまし、必死に謝りを入れるなか、ゴスッ!!という音と共に顔面が床にめり込む。
「貴様は学習しないのか?
勝手に話しを作るな。
話すな。
息をするな」
グリグリと足で山崎の頭を踏みつけ真っ黒笑顔で罵る。
「ア…カン…」と小さく呟いた山崎は土下座のまま動きを止めた。
紅妃の黒さに全員が恐怖した。
「「「山崎ーーーー!!!」」」
3馬鹿の悲鳴が道場に木霊した。
「まぁ…、山崎はどうでもいいが。
紅妃、おめぇ呼び出しってなんだったんだよ?」
「私も気になりますね」
土方と山南は紅妃に問いかける。
「…神サマから依頼だ」
全員の顔が引き締まる。
「依頼内容は、『歴史の保護』だな
お梅は覚えているか?」
全員の顔がざっくりと歪む。
忘れもしない。
芹沢鴨の愛妾。
「最近自殺した女がいた。
お梅の転生体だ。
過去の記憶を持ち、思いの強さで魂が過去に飛んだ。
彼女は、歴史を変えるつもりらしい。
『芹沢鴨暗殺』を…」