guard&search~幕末転生~
芹沢鴨暗殺。
必要だった。
だが…
「新八…
平助…」
原田の弱い呼び掛けに、ハッとする。
過去にこの2人は知らないから。
「大丈夫だ。左之。
今なら全部分かる。
のけ者だったのは、ムカつくがな?」
ニヤリと笑った永倉と、頷いた藤堂に皆ほっとする。
「つまり、お梅さんは何かしらで暗殺を変えようって腹なんだ?」
「沖田の言う通りだ。
だが…歴史を変えるのはご法度。
歴史通り、彼らは暗殺されなければいけない。
お梅を芹沢を。
多少の時差は構わないが殺す。
それが、依頼だ」
初めての依頼は『殺し』。
今や平和な時に生まれても付きまとうのか。
暗くなる雰囲気の中紅妃は続けた。
「…嫌なら来なくても良い。
だが…お前達が貫いた誠の上に今はある。
だからこそ、私は依頼を受けた。
無理にとは言わない」
紅妃の言葉の中の優しさに、誠を認めてくれた嬉しさに決意が決まる。
「仕方ねぇな…
俺が行かねぇとな」
「おや、土方君。
君は行かなくてもいいですよ?私が行きますから」
「山南さんが行くなら私も行きますよ~!」
「…うむ。行くぞ」
「ワイも~」
「左之と平助はどうする?」
「って新八行く気じゃん。
もちろん行くぜぇ!」
「おぅ、行こう!」
「血が騒ぐねぇ」
「俺も…「駄目だろう」えぇ!」
近藤が行くと言う前に紅妃に止められた。