続・私はペットです。雌犬です。
交際相手はもちろん桜治ユウで…
2人してその場から動けなくなってしまった
交際宣言…
それは、私が捨てられたことを意味する言葉
私…
捨てられちゃったんだ…
「心菜、早く出よ?」
「…ん」
菊香が優しく私の手を引いてくれる
視野は涙で歪んでよく見えない
菊香に引いてもらわなきゃ、真っ直ぐ歩くことも出来ない
だから、私は大人しく菊香に引っ張られて行く
自動ドアをくぐり、冬の風が濡れた頬に当たって冷たい
「心菜、ちょっとココで待っててね?」
私を引いていた菊香の手が離れる
そして、私をベンチに座らせてから菊香は何処かに行ってしまった