続・私はペットです。雌犬です。
エンゲージリング
必死に首を押さえていると、バタンっと音がする
「笹谷さん出して」
「はいはい」
どうやら、笹谷さんの車に乗り込んだらしい
「クロ…首が180度逆向いてるよ?それ、見えてないでしょ?」
「はい、見えてないです。優さんが衝撃を与えるからです」
私が文句を言うと、いきなり視野が広がった
見えたのは、着ぐるみの首を持った優さんの姿
「やっと、見れた」
そう言って、私の顔に直接触れてくる
優さんの手の感触
あぁ…夢じゃない…
優さんがここにいる
「心菜…」
優さんが、そっと私の名前を呼び近づいてくる
この展開は…
キスされる感じですか?