続・私はペットです。雌犬です。
立ったまま、雑誌を手に取り読み出す優さん
「…心菜。コレ、読んだの?」
雑誌に視線を固定したまま、優さんが私に聞いた
「……う…ん」
コポコポと鍋の水が沸騰する音だけが、部屋に響く
「そう…じゃ、俺に聞きたいこと…ある?」
雑誌を閉じて、視線を私に移す
優さんは、私がソレを読んで不安になったことに気づいたの?
だから、そんなこと聞いてくれるの?
「心菜に嘘はつかないよ」
それは…
優さんの過去のことも全て教えてくれるってこと?
雑誌のこと…
聞いてもいいの?
私は、沸騰していた鍋の火を止めて、優さんのいるソファーまで意を決して進んだ