ねぇ、こっち向いてよ《短編》


「出て行ってくれ」


冷たい言葉だった


私にやっと向けられた言葉は



泣きそうだった



いや


違う



泣いてしまった


「なんで・・・?さっきのは悪かったよ。でもさ・・・裕君の彼女でしょ?私は」


「・・・」


「仕事と私どっちが大事なの・・・・?」


「・・・」


「つらいよ・・・」


「なら別れよう。」

貴方は


別れの言葉までも


こっちを見ずにいった

< 11 / 37 >

この作品をシェア

pagetop