落ちこぼれの恋愛事情。
file-1.とっておきの厄日。
「上条、
どうして君はそんなにも不器用なんだ?
このままでは他の課に移るより他無いな」
「っ。
も、…申し訳ありませんでしたっ!!」
…最高の辱しめだ。
「…高木、」
「はい」
「上条に再度、業務報告書の作り方を教えて。
それと、桑原は上条が抜けた業務の手伝いを」
「かしこまりました課長」
高木が面倒そうな表情を浮かべて私の前に立つ。
桑原は憐れむような視線を私に向ける。
「さぁ、業務を再開しなさい。
早く!」
課長の叱咤が飛ぶ。
「上条」
「お願いします」
高木の目を覗きこみ、
精一杯強がった。