落ちこぼれの恋愛事情。
よくある話で、
僕も昔は「ヤンチャ」をしていた。
まぁつまりは、
親に反抗して、思い切りグレていた。
今は更正して、
家を継ぐために修行しながら
葉桐のデスクに通う日々。
ちなみに、
僕の家は、茶道の家元である。
さっきのメイドは、
僕の昔の噂を聞きかじったのだろう。
…半信半疑、という感じで。
「あの頃とは違うんですがね」
自嘲するように笑う。
過去の所業は、
そう簡単には消せない。
このまま一生ついてまわるだろう。