落ちこぼれの恋愛事情。

◆◇◆◇


｢ﾏｷさーんっ!!
こっちです!!｣

｢あ、薙、
実際に会うのは久しぶりですね｣


指定された場所に行くと、
ﾊﾞｲｸにまたがった数人の男の姿。


｢ﾎﾝﾄにﾏｷさんそのしゃべり方なんすねー｣


赤い炎の柄のﾊﾞｲｸにまたがって、
ﾆﾔﾆﾔ笑っているのは梶 元弥。
21歳。


｢ほらﾏｷはお坊ちゃんだから？｣


水色のﾊﾞｲｸの眼鏡男子は佐向 名取。
24歳で、比較的思考回路は長い。


｢まぁまぁ二人とも、
…さ、ﾏｷは俺の後ろだ｣


黒いﾊﾞｲｸにもたれかかり、
設楽 奏は僕に手招きする。


彼こそが、
この辺りのﾔﾝｷｰﾁｰﾑを束ねる男。
性格は｢豪放磊落｣。

26歳で、
実は趣味でｶﾌｪも経営している。