揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦

chapter13

あれから、興福寺・東大寺・春日大社等をまわって。


夕方になって、俺達はバスで京都へと移動して来た。

今日の宿は清水寺に近い、わりと大きな旅館。


着いたら、それぞれ部屋割りされている通りに荷物を置きに向かった。

男子は3階で、女子は2階の部屋にそれぞれ7~8人ずつ泊まる。


夕食は1階の宴会場でみんなで摂るから、荷物を置いた奴らから1階へと向かった。








「なんか…緊張してきたよ」


食事は、クラスの班ごとに並んで食べる事になっている。

だから、もちろん篠原さんや近藤さんも一緒だ。


そんな彼女達を机越しにチラッと見やりながら。

隣に座る雅志が、小声でそう話しかけてきた。


「とりあえず、2人で話するから。部屋で待ってろよ?」


俺も箸を持ったまま、小声で返す。


旅館に着いてバスを降りた時に。

『夕食が終わって一度部屋に戻ったら、2階と3階の間の階段の踊り場で』と、篠原さんには伝えてある。


風呂の順番が回ってくるまでの間に、何とか話がしたかった。
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