揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
突然、私の携帯が着信音を鳴らして震え始め。


「ぎゃっ!」


驚きのあまり、変な声を張り上げてしまった。


一瞬頭を過ぎったのは、先輩からの返信メール。


でも、それにしては早すぎるし。

音楽は電話着信のモノだ。


び、びっくりしたぁ……。


未だ鳴り続ける携帯の画面を開き、見覚えのない携帯番号からの着信に私は一瞬戸惑った。


誰だろ……?

間違い電話とか?


電話に出るかどうか迷っていたけれど。

一向に鳴り止む気配の無い着メロに、いよいよ私は根負けして出る事にした。


「もしもし?」


相手が誰だか分からないだけに、声のトーンがイマイチ低くなる。


『吉野…由佳さんですか?』


聞こえてきたのは、大人の女性の声。

どこかで聞いた気がするんだけど、すぐには思い出せなくて。


「はい、そうですけど……」


でも、これで間違い電話ではなくなった。

そんな事を思っていた時だった。


『私、神崎って言います。神崎大翔の…母親です』
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