揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
つき合ってる事は、やっぱりバレてるらしい。


大翔君は…私の事を何て言ってるんだろうか?

このまま認めちゃっていいのかな?私達の事。


「大翔が梨香ちゃんとつき合ってたのは、知ってる?」


「あ、はい……」


質問が変わり、私は少しほっとしながら答えた。


両家が公認だった2人だけに、やっぱりお母さんは水沢が振られた事が気にいらないのかな?


「彼女とつき合いなさいって言ったのは、私なの」


「えっ?」


「名目上の彼女を作っておきなさい、って言ったの。まぁ、エッチまでしちゃうとは正直思ってなかったんだけどね」


そんな事を笑って話せるこの人が、なんだかちょっと怖く思えて。

品のあるお洒落なセレブってイメージだったのが、どうにも違和感を覚え始めてきた。


「カムフラージュなのよ、梨香ちゃんは」


「カムフラージュ……?」


話が見えなくて、オウムのように訊き返す。


水沢がカムフラージュって、一体どういう事……?
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