揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
chapter19
大翔君の家からの帰り道。
あまりにもショックの大きかった私は、これからの事を考えるどころか頭の中が真っ白になっていて。
放心状態のまま、帰巣本能だけで家に向かっていた。
そんな私が我に返ったのは、駅の近くに差しかかった頃。
少し離れた所で、
「大翔!」
という声がしたのを、耳にしたから。
無意識のうちにその方へと視線を向けると。
どこかのビルから出て来た春也君が、ランドセルを肩に引っ掛けて誰かを追いかけているところだった。
その追いかけてる相手は…紛れもなく大翔君の後ろ姿。
「……!」
春也君の足音に気付いた彼が振り返りそうになった瞬間、私は近くにあった建物の陰に身を隠した。
ほんの少し顔を出し、彼の方をこっそりと覗いてみる。
大翔君は気付いていないのか、そのまま春也君と話をしながら行ってしまって。
とりあえず、ほっとした。
今ここで話しかけられたら…私は、絶対平常心じゃいられない。
最近は、こうやって彼の事をこっそり覗いているばかりで。
メールもしていない。
話もしていない。
キスだって…していない。
そう考えていたら、自然とさっきのビデオの映像が頭を過ぎった。
あまりにもショックの大きかった私は、これからの事を考えるどころか頭の中が真っ白になっていて。
放心状態のまま、帰巣本能だけで家に向かっていた。
そんな私が我に返ったのは、駅の近くに差しかかった頃。
少し離れた所で、
「大翔!」
という声がしたのを、耳にしたから。
無意識のうちにその方へと視線を向けると。
どこかのビルから出て来た春也君が、ランドセルを肩に引っ掛けて誰かを追いかけているところだった。
その追いかけてる相手は…紛れもなく大翔君の後ろ姿。
「……!」
春也君の足音に気付いた彼が振り返りそうになった瞬間、私は近くにあった建物の陰に身を隠した。
ほんの少し顔を出し、彼の方をこっそりと覗いてみる。
大翔君は気付いていないのか、そのまま春也君と話をしながら行ってしまって。
とりあえず、ほっとした。
今ここで話しかけられたら…私は、絶対平常心じゃいられない。
最近は、こうやって彼の事をこっそり覗いているばかりで。
メールもしていない。
話もしていない。
キスだって…していない。
そう考えていたら、自然とさっきのビデオの映像が頭を過ぎった。