揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「実はね……」


そう、話し始めた時だった。


「由佳ーっ」


後ろから突然声を掛けられ、振り返ると沙希の姿があった。

彼女は、私の隣の諒斗の姿に驚いている。


「何であんたがいるの!?今って、テスト週間だった?」


「ちげーよ。ちょっと、由佳に話があったんだ」


「話?」


そう言って、沙希は私の方をチラッと見た。

とりあえず、苦笑いを一つ返してみる。


「……よしっ、今日は3人でサボっちゃおう!」


何かを感じ取ったのか。

手の平をポンッと拳で叩くと、沙希は笑顔でそう提案してきた。


私は思わずポカンとしてしまったけど、諒斗はニヤッと笑って沙希を見下ろしている。


「たまには、いーかもな」


右手の親指を立てて沙希に答えると、今度は私を見てくる。
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