揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「お待たせ、大翔」


そして、まどかさんは本田先生と共に戻って来た。


「神崎君、今日はこのままお母さんと家に帰って。病院にも、行けたら今日か明日には必ず行ってね」


40代後半の本田先生は、いつも優しい笑顔を見せてくれる。

何となく母さんに似ていて、懐かしい感じがする。


「私は…いつ帰れるんですか?」


隣から、不安そうな声が聞こえてきた。

いくら記憶が無いって言っても、早く家に帰りたいんだろうな。


「たぶん、明日には帰れると思うから。先生も明日まではこっちに残るから、安心して?」


「はい……」






そして、俺とまどかさんは一足先に帰路についた。


結局、雅志にちゃんと報告できないままに……。
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