揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
chapter25
由佳からメールが届いたのは、3時半を少し過ぎた頃。
≪私も、会って話したかったの。4時ごろに駅に着くから、改札で待っててくれる?≫
そう、打たれていた。
【話したかった】というところをみると、本当にまどかさんから話を聞いたのかもしれない。
そして今は、3時50分。
そろそろ家を出て、駅に向かおうと思うんだけど。
何だか、まどかさんが俺を監視している様な気がして仕方ない。
帰ってからずっと、俺を1人にさせないようにしているみたいで。
「さっきから、時計ばっかり見てるのね?」
リビングにある置時計に目を向けていたら、そう声を掛けられ。
俺は慌てて視線を逸らした。
「いや、そろそろ皆が帰って来る頃かなと思ってさ。鈴木先生に明日の試合の事で話したいし」
別に先生に用事は無いけれど、家を出る口実が欲しかったんだ。
バレバレの嘘だって分かっていても、他に方法が見つからないし。
「そんなの、電話すればいいじゃない。大翔はケガ人なんだから、わざわざ行かなくてもいいわよ」
「それもあるけど、皆にも会いたいし」
そう言って、俺はソファから腰を上げた。
そのままの勢いで玄関に向かおうとした時だった。
ピンポーン
マンションのロビーに設置されているチャイムが鳴り。
キッチンの入口にあるインターホンのモニターに、人影が映し出された。
「あら?これって……」
まどかさんは驚きながらも、インターホンに通じる受話器を上げた。
確かに、その人はまさかの訪問者だった。
「はい、そうです。いえ、うちは全然大丈夫ですけれど。ドア、開けますね」
そう言って彼女は、ロビーのドアロックを解除した。
あの人が何の為に来たのかは分からないけれど。
これで確実に、俺は家を出るタイミングを逃してしまった。
≪私も、会って話したかったの。4時ごろに駅に着くから、改札で待っててくれる?≫
そう、打たれていた。
【話したかった】というところをみると、本当にまどかさんから話を聞いたのかもしれない。
そして今は、3時50分。
そろそろ家を出て、駅に向かおうと思うんだけど。
何だか、まどかさんが俺を監視している様な気がして仕方ない。
帰ってからずっと、俺を1人にさせないようにしているみたいで。
「さっきから、時計ばっかり見てるのね?」
リビングにある置時計に目を向けていたら、そう声を掛けられ。
俺は慌てて視線を逸らした。
「いや、そろそろ皆が帰って来る頃かなと思ってさ。鈴木先生に明日の試合の事で話したいし」
別に先生に用事は無いけれど、家を出る口実が欲しかったんだ。
バレバレの嘘だって分かっていても、他に方法が見つからないし。
「そんなの、電話すればいいじゃない。大翔はケガ人なんだから、わざわざ行かなくてもいいわよ」
「それもあるけど、皆にも会いたいし」
そう言って、俺はソファから腰を上げた。
そのままの勢いで玄関に向かおうとした時だった。
ピンポーン
マンションのロビーに設置されているチャイムが鳴り。
キッチンの入口にあるインターホンのモニターに、人影が映し出された。
「あら?これって……」
まどかさんは驚きながらも、インターホンに通じる受話器を上げた。
確かに、その人はまさかの訪問者だった。
「はい、そうです。いえ、うちは全然大丈夫ですけれど。ドア、開けますね」
そう言って彼女は、ロビーのドアロックを解除した。
あの人が何の為に来たのかは分からないけれど。
これで確実に、俺は家を出るタイミングを逃してしまった。